酸素濃度計とは
使用目的や測定範囲で選ぶ
おすすめ製品を紹介!
酸素濃度計の選び方について紹介します。酸素濃度計(O₂計、Oxygen Analyser)は使用目的や測定範囲に合わせて選ぶことが重要です。
酸素濃度計は医療用や個人用、工業用などで、酸素の濃度を確認するために使用されます。
酸素濃度計の選定方法はいろいろあります。測定可能なガス、測定範囲、精度、設置環境、メンテナンス、価格、使用目的(医療、個人用、製造業など)などです。適切なタイプを選んで使用場所に合った酸素濃度計を選びましょう。
酸素濃度計(酸素分析計)とは
酸素濃度計は酸素分析計や、酸素計と言われることもあり、酸素濃度を測定・分析する器具で、幅広い分野で使用されます。
これらの酸素濃度計は、酸素の正確な測定と制御を可能にし、医療、産業、環境分野で安全性や品質管理に不可欠です。
酸素濃度計は、空気中の酸素濃度を測定するための計測器具で、主に医療機器、工業や製造業、環境モニタリングにおいて利用されます。
一般的には電気化学式センサーを使用して、酸素の分圧による起電力に基づいて酸素濃度を測定します。主な種類と用途を紹介します。
血中酸素濃度計
一般的に言われている血中酸素濃度とは、正確には動脈血酸素飽和度と言われるものです。これは血液中の酸素濃度を測定しているわけではなく、動脈血中の赤血球のヘモグロビンがどのくらいの割合で酸素と結合しているかを非侵襲的に測定するものです。パルスオキシメーターという機器にて測定されます。弊社ではパルスオキシメーターの取り扱いはありませんが、以下の酸素濃度計を取り揃えております。
酸欠防止用の酸素濃度計
酸欠防止用の酸素濃度計は産業環境で酸素濃度が危険なレベルに低下するのを検知し、安全を確保するために使用されます。鉄鋼業界や閉鎖空間作業などで使われる酸素濃度計です。
微量測定用の酸素濃度計
微量測定用の酸素濃度計は、極めて低濃度の酸素を測定するために設計されています。医療や製造業、環境モニタリングで微細な変化を検出するのに適しています。
微量測定用の酸素濃度計は、電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計とジルコニア式酸素濃度計の2つの主要なタイプがあります。
テクネ計測では、次のような電気化学式(ガルバニ電池式)とジルコニア式の2つの酸素濃度計を扱っています。
酸素濃度計の役割とは
酸素濃度計は、さまざまな分野で重要な役割を果たしています。
例えば、鉄鋼業界では高炉内の酸素濃度管理が不可欠で、酸素濃度計を使用して製造プロセスを最適化し、安全性を確保します。
酸素濃度計にはポータブル型や設置型があり、使用目的に応じて選択されます。
医療分野
医療分野で使用される血中酸素濃度計と呼ばれるものは、動脈血酸素飽和度といわれるもので、特に呼吸が困難な患者や酸素補給が必要な患者に高濃度の酸素供給を行った際にモニタリングします。患者の指や耳たぶに取り付けられ、動脈血中の酸素飽和度をリアルタイムでモニタリングします。こ れにより、医師や看護師は患者の酸素供給を調整し、酸素不足や循環の問題を早期に検出できます。
工業や製造業
工業や製造業では、製造の処理工程や管理に重要な役割を果たします。
特に鉄鋼業界や石油化学プラントなどの産業分野では、酸素濃度の正確な測定が安全性や生産性向上に不可欠です。
環境また大気中の酸素濃度を監視し環境の品質や安全性を評価するために使用されます。
特に飛行機や潜水艦などの密閉環境では、酸素濃度が適切なレベルに保たれるように酸素濃度計が使用され、生活支援を提供します。
酸素濃度計の選び方
酸素濃度計を選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
- ・酸素濃度計を測定できるガスで選ぶ
- ・酸素濃度計を測定範囲で選ぶ
- ・酸素濃度計を測定精度(ppm・ppb等)で選ぶ
- ・酸素濃度計をポータブルか設置型かで選ぶ
- ・酸素濃度計を出力で選ぶ
- ・酸素濃度計を設置環境で選ぶ
- ・酸素濃度計をメンテナンスで選ぶ
- ・酸素濃度計を価格で選ぶ
- ・酸素濃度計を使用目的で選ぶ
- ・酸素濃度計の用途に合ったタイプで選ぶ
次で詳しく説明していきます。
酸素濃度計を測定できるガスで選ぶ
工業用途で酸素濃度を測定する際に、特定のガスの酸素濃度を測定する必要がある場合、通常、そのガスの酸素濃度計を選ぶことが一般的です。
工業ガスの品質管理において、露点(水分量)や酸素濃度の測定が一般的で、これらのパラメータはガスの純度を評価するために重要です。
工業ガスの品質管理において、露点(水分量)を計測するために「露点計」と「水分計」が使用されます。
これらはガス中の水分の量を測定し、ガスが水分を含んでいるかどうかを確認するために必要です。
一方、酸素濃度を計測するために、電気化学式(ガルバニ電池式)とジルコニア式酸素濃度計が使用されます。
2つの酸素濃度計について、詳しくご紹介していきます。
電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計
電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計は、酸素の存在を電気化学的に測定する方法です。この方式は高精度であり、酸素濃度計の選択肢として広く用いられています。
電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計で、測定できるガスは次の通りです。
テクネ計測では、次のような【電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計】を扱っています。
-
- ガルバニ電池式を推奨
-
- <可燃性ガスが存在するガス>
- 例:水素、メタン、プロパン、イソブタンなど
- <ジルコニア式酸素濃度計での計測が難しいガス>
- 例:ヘリウム、アルゴン、CO、NOx、SOxなど
ジルコニア式酸素濃度計
ジルコニア式酸素濃度計は、酸素濃度を正確に測定するために広く採用されています。これは高温下でガスと酸素イオンの反応を利用し、酸素濃度を計測するセンサーです。この方式は信頼性が高く厳密な酸素濃度管理が必要な場面で使用されます。
ジルコニア式酸素濃度計で測定できるガスは次の通りです。
テクネ計測では【ジルコニア式酸素濃度計】を扱っています。
電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計と、ジルコニア式酸素濃度計の原理について、もっと詳しく知りたい方はこちら
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- ジルコニア式を推奨
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- <可燃性ガスが存在しないガス>
- 例:窒素、不活性ガスなど
酸素濃度計を測定範囲で選ぶ
酸素濃度計を選ぶ際に、測定範囲は非常に重要な要因です。
測定範囲とは、計測したい酸素濃度の範囲を示します。
適切な測定範囲を選ぶために、正確なデータ収集と作業の処理工程に必要な酸素供給を確保するために重要です。
測定範囲が狭い酸素濃度計では、広範囲の酸素濃度を測定することはできませんので、測定する酸素濃度の範囲を考慮して、適切な酸素濃度計を選択する必要があります。
通常の空気中の酸素濃度が20.9%であることを基準とすると、表示単位 がppbやppmだと微小な濃度の変動を正確に測定できることができます。
特にppbは非常に高い感度を持つ単位であり、10億分の1の単位まで図ることができるため、半導体業界など、微量な酸素を不純物として検知しなければならない業界で役立っています。
酸素濃度計を測定精度(ppm・ppb等)で選ぶ
酸素濃度計を選ぶ際には、メンテナンス性も大切な要素です。酸素濃度計は定期的なメンテナンスが不可欠であり、その負担を軽減するために、以下のポイントに注意すべきです。
精度表記(ppm・ppb)
酸素濃度計の精度は、通常「何%」または「何ppm」、「何ppb」で表記されます。これは、計測器がどれだけ正確に酸素濃度を測定できるかを示すものです。
フルスケールの精度
一つ目の精度表記は、通常の酸素濃度の範囲内で、どの程度の精度があるかを示します。例えば、0-100ppmの範囲で、精度がフルスケールの1%であれば、計測器はその範囲内で1%の精度を持っています。
指示値の精度
二つ目の精度表記は、実際の酸素濃度値が計測器に表示される値に対して、どの程度の精度があるかを示します。例えば、50ppmの酸素濃度を計測した場合、指示値の1%の精度であれば、計測器はその値を49.5ppmから50.5ppmの範囲内に表示します。
要するに、酸素濃度計の測定精度を選ぶ際には、フルスケールの精度と指示値の精度の両方を考慮する必要があります。
精度が高いほど、正確な酸素濃度を測定できますが、一般に精度が高い計測器は価格も高くなる傾向があります。したがって、使用目的や予算に合わせて適切な精度の酸素濃度計を選ぶことが大切です。
酸素濃度計をポータブルか設置型かで選ぶ
ポータブル酸素濃度計
<特徴>
・軽量で持ち運びが容易。
・バッテリー駆動のモデルも多く、電源が利用できる場所に制約がない。
・即座に測定を行える。
<適した場面>
・移動しながら酸素濃度をモニタリングする必要がある場合(例:フィールド作業、現場調査)。
・短期間での酸素濃度測定が必要な場合。
・酸素濃度計が一時的に必要で、設備の変更が難しい場合。
設置型酸素濃度計
<特徴>
・常に一定の位置に設置され連続的に酸素濃度を監視できる。
・長期間のモニタリングに向いている。
・通常、高精度の計測が可能。
<適した場面>
・生産プロセスや製造ラインで酸素濃度の絶え間ないモニタリングが必要な場合。
・定期的なデータ収集や品質管理のために安定した計測を求める場合。
・常に同じ場所で酸素濃度を追跡する必要がある場合。
選択肢は用途に合わせて行われるべきです。ポータブル酸素濃度計は柔軟性が高く、移動性がありますが、設置型酸素濃度計は長期間の監視や高精度の計測に適しています。具体的な要件に基づいて最適な選択を行うことが大切です。
酸素濃度計を出力で選ぶ
酸素濃度計を選ぶ際に、その出力タイプも考慮に入れておきましょう。
酸素濃度計の出力タイプにはいくつかのオプションがあり、具体的な用途やシステムに合わせて選択する必要があります。
主要な出力タイプを1つ1つ見ていきましょう。
アナログ出力
<特徴>
・出力は連続的な電圧または電流の形式で提供され、酸素濃度に対応して変化する。
・高い分解能とリアルタイムモニタリングが可能。
・シンプルな接続が可能で、アナログ入力をサポートするシステムに統合しやすい。
<適した場面>
プロセス制御やデータ収集のアプリケーションで使用。
デジタル出力
<特徴>
・出力はデジタルデータ(通常は数値またはプロトコル)として提供され、高い精度でデータが利用できる。
・コンピュータや制御システムに直接接続できる。
・通信プロトコルには、RS-232、RS-485、Modbus、Ethernetなどが使用される。
<適した場面>
自動化されたプロセス制御、リモートモニタリング、データ記録が必要なアプリケーションで使用。
ディスプレイ付き
<特徴>
・酸素濃度を直接表示する内蔵ディスプレイを備えている。
・リアルタイムで読み取りが可能で、直感的な操作が可能。
<適した場面>
現場での操作や監視が必要な場合、特に移動可能なポータブル機器に適しています。
出力タイプの選択は、酸素濃度計をどのように使用するか、どのようなシステムに統合するかによって異なります。アプリケーションの要件と適合性を評価し、最適な出力タイプを選択することが大切です。
酸素濃度計を設置環境で選ぶ
酸素濃度計を選ぶ際には、設置環境を考慮することが非常に重要です。
防爆エリア内では、防爆認定を受けた計測器を使用しなければならないため、安全性を確保するために、環境に合わせた正確な計測器の選択が不可欠となります。
酸素濃度計は長期間にわたり正確な測定を提供し続ける必要があります。設置する環境に合わせ耐久性が確保された信頼性の高い酸素濃度計を選択することで、安定性と生産性の向上に寄与し、メンテナンスや交換の頻度を減らすことができます。
酸素濃度計をメンテナンスで選ぶ
酸素濃度計を選ぶ際には、メンテナンス性も大切な要素です。酸素濃度計は定期的なメンテナンスが不可欠であり、その負担を軽減するために、以下のポイントに注意すべきです。
部品の交換がしやすい
酸素濃度計の部品は使用に伴って摩耗や劣化することがあります。部品の交換が簡単で、ユーザー自身で行える場合、メンテナンスがスムーズに行えます。この点をメーカーからの情報で確認しましょう。
定期的なキャリブレーションがしやすい
酸素濃度計の正確性を保つためには定期的なキャリブレーションが必要です。キャリブレーションが簡単に行えキャリブレーション用のキットや手順が提供されているか確認しましょう。
メーカーがサポートと保守を提供している
メーカーがメンテナンスや修理サービスを提供しているか、サポート体制が整っているか確認しましょう。メーカーのサポートが頼りになると、トラブル時、スムーズに対処することができます。
このような酸素濃度計のメンテナンス性を確保することで酸素濃度計の正確性を維持し計器の寿命を延ばすことができます。
テクネ計測では、酸素濃度計にもしもトラブルが発生した場合、最短時間での解決を目指し最優先に対応いたします。
取扱製品に関しては出来る限り国内修理対応を行っています。
酸素濃度計について、お困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
酸素濃度計を価格で選ぶ
酸素濃度計の価格は、機能や性能、精度などによって異なるため、予算に合わせて、必要な機能や性能を備えた酸素濃度計を選択する必要があります。
必要な機能と性能を明確に: 使用目的に応じて必要な機能や性能を考えましょう。高度な機能や高い精度が必要ならそれに合ったモデルを、基本的な測定が目的ならシンプルなモデルを選択できます。
予算設定
予算を設定し、その中で最適な酸素濃度計を見つけましょう。将来の必要性も考慮して、予算に合った高性能モデルを選ぶことも検討できます。
価格と品質のバランス
酸素濃度計の性能は必ずしも価格が高いからと言って良いとは限りません。
価格が高い場合、一般的にはより高性能な酸素濃度計を期待できることがありますが、それだけで性能が保証されるわけではありません。
酸素濃度計の性能は製造メーカーやモデル、技術、仕様などさまざまな要因に影響されます。
長期的なコストを考慮
初期価格だけでなく、長期的なランニングコストも計画に入れましょう。メンテナンス、校正、部品交換などがコストに影響します。
競合比較
複数のメーカーやモデルを比較検討しましょう。価格だけでなく、機能、性能、保証、サポートなどを比較することで、最適な選択が可能です。
これらの要素を考慮して、予算内で性能と品質に優れた酸素濃度計を見つけることが重要です。
酸素濃度計を使用目的で選ぶ
酸素濃度計は種類によってそれぞれ特性がありますので、使用目的に応じて選択する必要があります。
医療現場で使用する酸素濃度計とは
医療機関や診療所では、高い精度と信頼性が不可欠です。
信頼性の高い装置が生命を支える役割を果たすため、患者の酸素供給の計測には正確な酸素濃度計を選ぶことが必要です。
個人的に使用する酸素濃度計とは
酸素濃度計は、個人のアクティビティ向けにも利用されます。
ハイキング、高所登山やトレッキングには、酸素不足による高山病の危険が伴います。
標高が高くなるにつれ酸素の濃度は薄くなっていきますので、自分では気づきにくい酸素濃度の危険を知らせてくれる酸素濃度計の携帯が推奨されています。
ほかにも、スポーツ訓練などでは自身の安全や調整に役立つ手頃な計測器として活用できます。
選ぶ際には、サイズ、重量、バッテリー寿命などの要因が重要です。
コンパクトなモデルは携帯性に優れていて、活動する際の計測として便利です。
製造業で使用する酸素濃度計とは
製造業で使用される酸素濃度計は、工場や生産ライン等で酸素の濃度を正確に測定する装置です。
これは、製造過程や製品の品質管理に重要です。
例えば、鉄鋼業界では高炉内の酸素濃度を管理し、製造プロセスを最適化し、安全性を確保します。
製造業での酸素濃度計の選択は、プロセスにおける酸素の重要性や要件に応じて慎重に行う必要があります。
製造プロセスの性質、酸素供給の要件、酸素濃度の範囲などを把握し、プロセスの安全性、効率性、品質管理に対する影響を考慮することをおすすめします。
製造業の専門家や酸素濃度計の専門家と連携して、使用目的に合わせた最適な装置方法を選びましょう。
酸素濃度計を用途に合ったタイプで選ぶ
酸素濃度計は、幅広い産業へ導入されています。
- ・半導体
- ・電池
- ・自動車
- ・再生可能エネルギー
- ・化学プラント
- ・工業ガス
- ・鉄鋼
- ・熱処理
代表的な業界ごとに、酸素濃度計の使用用途をまとめました。
半導体製造で使用する酸素濃度計を選ぶ
半導体製造プロセスでは、酸素の存在と濃度の正確な制御が不可欠です。半導体産業向けの酸素濃度計は、高度な精度と信頼性を備えた特別な測定装置です。
以下は、半導体産業で使用する酸素濃度計を選ぶ際のポイントです。
高精度と信頼性
半導体製造プロセスは微細な制御が必要であり、酸素濃度計の精度と信頼性は非常に重要です。高精度の測定が品質と特性の向上に寄与します。
酸素の除去
半導体製造の一部プロセスでは、酸素の存在を最小限に抑える必要があります。酸素濃度計は、プロセス内の酸素をモニタリングし、必要に応じて酸素供給を制御し、除去するための制御手段を提供します。
ウエハ成長
半導体ウエハーは、コンピュータやスマートフォンなどの電子機器に使用される半導体チップの基盤として、超小型で高性能な電子デバイスの製造に不可欠な要素です。
この半導体ウエハの品質に酸素濃度が影響するため、酸素濃度計を使用してウエハ成長環境の最適化をします。
薄膜堆積
薄膜デバイスの製造において、酸素濃度は薄膜の品質と厚さに影響を与えます。
酸素濃度計は、薄膜堆積プロセスを監視し、制御するのに役立ち、高品質な薄膜デバイスを実現します。
排ガスモニタリング
半導体製造プロセスから排出されるガス中の酸素濃度を監視することは、環境規制への適合を確保するために不可欠です。酸素濃度計は、排ガスの品質と環境への影響を追跡し、規制に適合する手助けをします。
半導体産業向けの酸素濃度計を選ぶ際には、半導体デバイスの製造プロセスを効率化し、品質を確保するため、プロセス要件と品質基準に合わせて、高精度で信頼性のある装置を選択することが不可欠です。
テクネ計測では、半導体製造で使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
電池の製造で使用する酸素濃度計を選ぶ
リチウムイオン電池、全固体電池、および燃料電池に使用される酸素濃度計は、特定の要件と環境に対応するために特別に設計されています。
電池関連の製造では、高温および高圧の環境が発生します。これに耐える耐久性が必要です。
これらの電池および燃料電池の効率や性能は、酸素濃度に敏感であり、高い精度が求められます。酸素濃度計は、小さな変化も正確に検出できる必要があります。
酸素濃度計が電池のクレードル内に設置されることもあるため、コンパクトで取り付けが容易な設計が求められます。
テクネ計測では、電池の製造で使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
自動車の製造で使用する酸素濃度計を選ぶ
自動車の製造において約3万の部品が必要と言われています。
その部品一つ一つの、品質管理の一環として、酸素濃度と水分の管理が欠かせず、酸素濃度計やオイル中水分計が活用されています。
特に、以下の場面で酸素濃度計が重要です。
メインボディ製造
ハイテン鋼の製造において、酸素濃度計と露点計が使用されます。これにより、モノコックシャーシーといった鉄で作られるボディ構造の品質が確保されます。
非鉄金属部品の製造
銅やアルミなどの非鉄金属部品の生産工程でも、表面処理時に露点計や酸素濃度計が活用され高品質な部品が製造されます。
電池製造
リチウムイオン電池、燃料電池、全固体リチウムイオン電池の製造過程においても、露点計酸素濃度計と酸素濃度計は不可欠です。これらの電池の品質および性能の向上に寄与します。
自動車産業において、酸素濃度計の選定は品質確保と生産効率向上に直結し、部品製造から電池製造に至るまで幅広い用途で活用されています。
テクネ計測では、自動車の製造で使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
再生可能エネルギーで使用する酸素濃度計を選ぶ
再生可能エネルギーで使われる酸素濃度計は、再生可能な電力を作るときに大切な道具です。
太陽光や風力発電などで微細な酸素の量を正確に測り、それに合わせて発電の工程を最適化します。この工程を正確に管理することで、電力を効率的に作り出すことができ、無駄を減らします。
具体的には、酸素濃度計は発電装置の中で酸素の量を適切に保つのに使います。正確な酸素管理によって、発電プロセスの効率がアップし、環境への負担が減ります。これにより、再生可能なエネルギーの生産が増え、地球にやさしいクリーンなエネルギー供給が実現します。
電池製造に適した酸素濃度計は高い精度(±0.1°C以下)、高速応答、広い測定範囲、耐久性、データ管理の便益、カスタマイズ可能性、規制準拠、そしてメンテナンスが容易な性能を持つことが大切です。これらの要件を満たす酸素濃度計は、製造プロセスの品質管理を向上させ、電池の性能と信頼性を確保します。
テクネ計測では、再生可能エネルギーで使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
化学プラントで使用する酸素濃度計を選ぶ
化学プラントとは、化学反応を使って原料を加工し、製品を生産する施設です。
ここで生成される有機化学製品は、私たちの身の回りにある、プラスチックや食品包装、配管、電線絶縁材床材、医療具、衣服、接着剤などさまざまな製品や材料の製造に使用されます。
この産業では有機化学製品の原料の酸素濃度管理は極めて重要になるため、酸素濃度計が次の3つの重要な役割を果たしています。
安全への貢献
化学プラントでは爆発の危険性が高いため、酸素濃度の管理が不可欠です。酸素濃度計は爆発限界を管理し、Oxytron 2000やMini-ICSなどの制御装置と組み合わせて安全性を向上させます。これにより、サンプルの採取、不純物の除去、測定条件の安定化が実現し、安全管理とコスト削減に寄与します。
純度への貢献
化学プラントではガスの純度が重要で、酸素濃度計は酸素濃度や露点(ppm水分濃度)の測定に使用されます。
高応答速度の2010BXや210BXはppmの測定に適しており、TK-100-EX露点計は露点の測定に適しています。これらの装置は水素、溶剤、可燃性ガスの監視にも使用され、防爆認定が必要な場合には電気化学式(ガルバニ電池式)酸素濃度計が選択されます。
管理への貢献
化学品原料の保管状態管理は品質維持に不可欠です。酸素濃度計は原料の特性が変化しないように管理し、サイクルの遅い副原料に対しても注意を払います。国内防爆認定機器と非防爆機器を組み合わせてお客様の管理方法に適した提案を行います。
化学プラント産業において、酸素濃度計の選択は安全性、純度、品質管理など多くの要因に依存します。
安全な生産と高品質な製品の製造に貢献する酸素濃度計は、処理・工程に合わせた最適な装置を選択するとよいでしょう。
テクネ計測では、化学プラントで使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
鉄鋼製造で使用する酸素濃度計を選ぶ
鉄鋼業界では、さまざまな用途で計測機器が重要な役割を果たしています。
特に、高品質な鉄鋼製品の製造には炉内の水分量と酸素濃度の管理が不可欠です。
鉄鋼業界における酸素濃度測定は、以下の酸素濃度計が使用されます。
2001LCガルバニ電池式酸素濃度計
ppm(百万分の一)単位まで応答速度が高く、酸素濃度の測定に使用されます。
1000RSポータブル酸素濃度計
酸素濃度測定のポータブルな解決策として採用され、移動式の使用が可能です。腐食性ガスが存在する環境では、iTMAシリーズ腐食性ガス中水分計が使用され、安全性を確保します。
鉄鋼業界は環境への負荷を削減し、リサイクルを推進するために積極的な取り組みを行っており、当社の計測器はそのプロセスで不可欠な役割を果たしています。リサイクル過程においても、水分計、酸素濃度計、およびポータブル計測器が活躍し、鉄鋼業界のリーダーシップを支えています。
テクネ計測では、鉄鋼製造で使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
熱処理で使用する酸素濃度計を選ぶ
熱処理のプロセスは大きく「バッチ式」と「連続式」に分類されます。
バッチ式熱処理炉では、製品を一つのかごなどに入れて熱処理を行います。
毎回異なる温度条件を設定できるため、多様な品種の熱処理に向いています。
バッチ炉は密閉度が高く、外乱の影響を受けにくいため、露点や酸素濃度の測定が限定的です。
しかし、高付加価値品の製造時には、バッチ炉の排気に露点計と酸素濃度計のマルチユニットを設置し、状態の確認や供給ガスの露点の確認、理論上の雰囲気を管理する場合があります。これにより、製品の品質とプロセスの制御を向上させることが可能です。
酸素濃度計の選択において、熱処理プロセスの方式や特定の要件に応じた適切な計測装置を選ぶことが、熱処理の効率性と品質管理に寄与します。
テクネ計測では、熱処理で使用する、次のような酸素濃度計を扱っています。
まとめ
酸素濃度計は、周囲の空気やガス中の酸素の濃度を測定し、モニタリングする装置です。
その役割は多岐にわたり、安全性確保からプロセス制御まで幅広い用途に利用されます。酸素濃度計を選ぶ際には、使用目的、測定範囲、測定精度、耐久性、メンテナンス要件、価格、そして特定の産業やアプリケーションに合ったタイプを選択するといいでしょう。
半導体製造、電池製造、自動車産業、再生可能エネルギー、化学プラント、工業ガス、鉄鋼製造、熱処理など、各分野で特有の要件があり、それらに適した酸素濃度計を選ぶことが重要です。
適切に選ばれた酸素濃度計は、安全性の向上、プロセスの最適化、品質管理の向上などに貢献しますので、選び方を考慮して適正な製品を見つけてください。
株式会社テクネ計測は、酸素濃度計を扱う日本のメーカーです
株式会社テクネ計測では、酸素濃度計をはじめ、酸素濃度計と関連性の高い露点計(水分計)・温湿度計、風速計・CO2計、CRDS式濃度計、硫化水素計・温度計等様々な計測機器を取り扱っています。
当社の計測機器を使用することで、生産性向上や環境に優しいものづくりに貢献しています。
何を選べばいいかわからないといった方は、お気軽にご相談ください。
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