ねじの基礎知識
配管の接続に使われるねじには様々な種類のものがあります。
測定器業界でよく使われるねじには大きく分けてテーパねじと平行ねじがあります。その二つの特徴と種類についてご説明します。
ねじ接続ではありませんが配管をフランジで繋ぐ場合も多いです。
パイプに測定器を差し込みたい場合はこのようなタイプの金具としてもよく使用されますので併せて説明します。
1 テーパねじ
先端が細くなっているハの字型のねじで、シールテープを巻いてシール性を高めて使用します。水密、気密性が必要な部分に選定されます。計測器業界では管用テーパねじと呼ばれる以下の二つが主に使用されています。
1)R/Rcねじ(PTねじ) – JIS B 0203
日本、イギリス等での標準テーパねじです。新JISではおねじはR、めねじはRcと表記します。旧JIS規格ではPTと表記していました。
2)NPTねじ - JIS番号なし
アメリカ規格の標準テーパねじです。JISでの規定はありません。
R/Rcねじと見た目はほぼ一緒ですが、互換性はないので注意して下さい。
2 平行ねじ
先端まで均一の太さのねじで、Oリングやメタルガスケットを押しつぶしてシールする構造です。
1)管用平行ねじ(Gねじ) – JIS B 0202
機械的接合部分に選定されます。
旧JIS規格ではPFと表記されていました。
2)ユニファイ細目ねじ(UNFねじ) – JIS B 0208
ユニファイねじと呼ばれる規格のうち、ユニファイ並目ねじ(UNCねじ)に対してねじ山の間隔が狭いものをユニファイ細目ねじ(UNFねじ)と呼びます。
ねじ山の間隔が狭いので気密性、精密性に優れます。
ちなみに露点計は固定するのにUNFねじを採用しているものが多いです。露点計が流通しはじめた当時に一般的だったメーカーがUNFねじを採用していました。
互換性を持たせ利便性を上げるために後に作られた露点計もUNFねじ仕様が多くなったというわけです。
3 JIS10Kフランジ – JIS B 2220, JIS B 2238
円盤状の金属の外周部に固定ボルト取り付け穴、中心にネジが切ってあり、パッキンで密閉する構造です。パイプ同士の接続やパイプ内部にノズル、プローブ等を通すために使われます。
強度が高く分解、組立が容易です。溶接の必要がないため、火気が使用できない場所でも取り付けられます。
10kg/㎤の圧力に耐えられるため、空圧機器によく使われます。
似ているようで様々な種類があるねじ。
合わないものを使ってしまうと不正確な測定やリークの原因になってしまいます。
当社ではお客様の環境に合った接続ねじをご提案しております。お気軽にご相談ください。
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