自動車

熱処理・エンジンテスト・ガス向けの露点計・酸素濃度計・風速計・オイル中水分計等

自動車をイメージする画像

自動車産業について

日本における自動車産業は経済の中心にある産業であり、10社以上のメーカーが競い合っております。
このような国は世界でも類を見ません。黄金の国ジパングといわれたほど過去には資源大国であった日本ですが、 現在資源は外国からの輸入に頼っております。
日本では、その資源を有効に販売につなげるため高度な技術力を身に付けてまいりました。
自動車もその一つで、海外からは「日本車は壊れない」とまで言われるほどの品質・安全性の評価を受けております。
鉄鋼やアルミ製品なども高い技術力で製造がおこなわれており、世界をリードする企業が多数存在しております。
自動車には大きな特長が1つあります。「道さえあれば、人や物をいつでもどこへでも運べる」という点です。
鉄道や航空機では抱えきれない輸送を自動車が担っています。
自動車がない現代社会では想像ができませんよね?
自動車の利便性は現代社会においてかけがえのないものになっております。

自動車のこれまで

最初の自動車は蒸気機関で動く蒸気自動車で、1769年にフランスのニコラ=ジョゼフ・キュニョーが製作した キュニョーの砲車であると言われています。
日本がまだ江戸時代の頃にすでに世界では自動車が誕生していたということになります。
1827年ごろからイギリスではバスなどの輸送手段として広く用いられるようになりました。
1887年には課題であったスタートを切るまでの時間が2分に短縮され、 1900年ごろには石炭の代わりに石油を使った蒸気自動車も作られ、自動車普及の大きな転機となりました。
アメリカ合衆国では1920年代後半まで蒸気自動車が販売されていました。
これはガソリン車よりも蒸気自動車の方が、騒音の問題が少なく操縦性もよかったためとされています。
日本には1898年に渡来したとされています。
1952年ごろからは先進国のメーカーと技術提携して外国車を他の場所で生産された部品を集め、 日本国内で組立・販売などをする方式を取り入れ次第に国産化して技術の吸収に努めるメーカーが増えていきました。

自動車の生産は、部品となる様々な工業品があってはじめて可能となる為、 他の様々な工業の振興、一次的工業品の製造とも関連するためその規模の大きさ、 影響の大きさによって、政府にとっては自動車の製造は一国の経済を支える重要な産業となりえます。

自動車業界への用途

1台の自動車の生産は約3万の部品からできているといわれております。 3万の部品どれもが重要なためその品質を保つために様々な管理が行われており、 水分や酸素濃度の管理なども行われております。
それら様々な部品の製造工程でテクネ計測取り扱いの露点計や酸素濃度計やオイル中水分計をご使用いただいております。

金属部品

自動車では様々な鉄鋼部品が使用されております。
例:メインボディ、サスペンション、オートマチックミッションなど様々

自動車1台の70~80%は鋼板、構造用鋼、ステンレス鋼、鋳鉄などの鉄系材料が使用されております。
メインボディ製造に使用するハイテン鋼の製造の際に、露点計や酸素濃度計が使用されます。
フレームとボディを同時に作る、モノコックシャーシーが登場し、車のボディ構造が鉄で作られるようになりました。
モノコックシャーシーなら、従来よりも強度が高く効率的に車内スペースを確保できて、軽量化も可能です。
モノコックシャーシーのデメリットである形状の複雑化を補うために、 加工しやすくて強度が高いハイテン鋼の需要が年々高まっています。

鉄鋼以外でも金属部品がたくさん使用されています。 電子制御や電気系統の接続線には、銅のワイヤハーネス(組電線)が使われています。
ピストン、シリンダヘッドや熱交換機には軽量であるアルミニウム合金が使われています。
銅やアルミなどの非鉄金属部品の製造工程でも露点計や酸素濃度計が表面処理などで使用されております。

細かな部品(ネジやバネなど)の製造の際にも、露点計やオイル中水分計が使用されております。
どのような製品も重要になりますが、自動車部品でも低コスト・長寿命化が求められております。 そのために金属部品の強度を上げるためや耐摩耗性を上げるために、浸炭や窒化というような熱処理が行われます。 その際、歩留まりの改善や水蒸気爆発等の危険回避のために露点計やオイル中水分計が使用されております。

樹脂部品

自動車用樹脂は、耐久性、触感、耐摩耗性、制振性に優れます。 昨今の軽量化が求められる状況で非常に重要な役割を担っています。主に内外装で使用されます。
加工がしやすいのも特長で設計の自由度も高まります。
また、リサイクルができるというのも大きな特徴で、サステナブルな材料としても活躍しております。
樹脂に含まれる水分による成形品質の低下防止を主な目的として材料乾燥装置が使用されます。
その際に露点計にて水分量を監視できます。

繊維素材

人間まわりのカーシートやシートベルト等には繊維素材がよく使用されています。
繊維素材によって座り心地や触り心地といった快適さの向上に貢献します。
また、繊維素材といっても使用用途は様々で耐久性の向上や軽量化による燃費向上に一役を担う素材もあります。
これら繊維の製造工程では、製造工程のエアーの品質を保つために露点計が使用されたり、 N2等を使用する製造工程では、そのN2の純度管理で使用されております。

電池部品

2009年頃から本格的にハイブリッドカーに利用され始めたリチウムイオン電池、電気自動車に用いられる燃料電池、 現在開発が盛んに行われている電解質に固体材料を使う全固体リチウムイオン電池の製造過程にも露点計や 酸素濃度計は使用されています。(テクネ計測HP内電池ページ参照)

校正基準機

人命に関わる工業製品である自動車には当然のことながら高品質が求められます。
そのためにISO9001をベースに自動車業界に特化した規格としてIATF16949*が存在します。
過去にはそれぞれメーカーにて品質の管理が行われてきましたが、現在では世界基準としてこのIATF16949が作成され、 ほとんどのカーメーカーがこれに準拠し品質管理を行っています。
IATF16949内のMSA(Measurement System Analysis : 測定システム解析)で定められた計測器の校正には 高精度な製品が必要になります。
車内で多数の温湿度計を使用している自動車メーカー様では外部委託もしくは自社で校正設備を所持し対応しております。

* IATF16949:IATF(International Automotive Task Force:国際自動車産業特別委員会)が 作成した自動車産業向けの品質マネジメントシステム。自動車メーカーに納入されることになる 生産部品やサービス部品を製造する組織に適用される。

まとめ

以上のように、テクネ計測では、自動車産業にかかわる様々な分野で温湿度計・露点計・酸素濃度計・オイル中水分計を納入させていただき、生産性の向上・品質管理の向上に貢献させていただいております。 過去実績等の中から機器選定や設置方法を提案させていただくことで、お客様のご要望にお応えできればと考えます。

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